理学療法士が建築家を目指してみた

「理学療法士」兼「介護支援専門員」の30代後半の医療介護福祉従事者が、「建築家」を目指し一念発起。住まいや環境などについて考えたことや、自分自身の考え方などを発信していくブログにしていこうと考えています。医療介護福祉関係の方、建築関係の方問わず、様々な意見を頂ければ幸いです。また、30代後半からの転職を考えている方にも何か参考になることがあればと思います。

なぜ建築家を目指すのか?

 そもそも、私が何故「医療介護福祉」の分野から「建築」へ方向転換をしようと考えたのか?という話になりますが。

 

そのきっかけを大きくまとめると、

 

・現在の仕事で感じた「環境を整えること」の重要性。

・自分の人生とか生き方ってなんだろう。

・ものつくりが好き!

 

の3つになります。

 

 

1.現在の仕事で感じた「環境を整えること」の重要性。

 

 現在理学療法士としてリハビリの仕事をしていますが、在宅生活を考えていくうえで必要なことに住環境の整備があります。身体機能を評価し、必要な訓練を行っていくことは言わば在宅生活へ向けた「人」からのアプローチです。医療従事者として、一人の理学療法士としては、当然身体機能が可能な限り改善することを目指してアプローチしていくわけですが、障害を持っている場合や、加齢に伴う変化が起こっている場合などには、「人」からのアプローチだけではその人の生活や暮らしを再構築していくことが難しいことは多々あります。

 そこに、その人の住まう暮らしの基盤である環境を整える「住」からのアプローチを加えることで、身体機能として不足している部分を補い、また、できることをより快適に行うことができるようになります。

 人とその人が住む環境が両方向から歩み寄ることにより「丁度よい暮らし」が構築できるのです。

 

 また「環境」という話は、一個人のことだけではありません。特に地方においては医療介護福祉の面での人材不足も大きな問題として取り上げなければならない現状があります。地方での人口流出、超高齢化は、医療業界だけでなく多方面にわたって問題となっています。

 「若者がいない!」

 「なぜ人が減っていくのか?」

 これも地域、社会としての「環境」に起因する部分が大きいのではないかと思うのです。この件についてはまた別の記事で取り上げたいと思います。

 

 そのようなことを日々の仕事の中で感じ、「環境」の持つ意味と重要性を考えることが多かったのです。

 

 

2.自分の人生とか生き方ってなんだろう。

 

 理学療法士と兼務して介護支援専門員の仕事をする中で、高齢者の生活や生き方を直に感じる機会が多くありました。戦時中から戦後、激動の時代を生きてきた人々の生き方を聞きながら(昔の苦労話や体験談をされるのが好きな方多いですよね)その人の生活を考えて介護支援の計画を立てていくのですが、そのような「人の生き方」を聞いていて、ふと

 

「自分の、自分らしい生き方って何だろう?

 本当に自分がやりたいことって?」

 

という疑問を持つようになりました。

 大学に通い、理学療法士という国家資格を取り、医療の現場で仕事をして、業務上の必要性から介護支援専門員の資格を取り、介護支援専門員として介護福祉の現場に出て…。

 医療業界に勤めだして気が付けば十数年(まだ十数年、かもしれませんが)。これからもずっとこの業界で仕事をしていくのだと思っていました。

「この業界で仕事をしていかなければならない」

っていう考えに囚われていたのだと思います。

 

 今回、この業界から離れることを考えたのは、決して理学療法士や介護支援専門員という現在の仕事に対するネガティブな感情からではないですし、「現在の職を極めたから次を」、という気持ちからではないということを断っておきます(相談した方の中にそう誤解されて厳しいことをおっしゃられた方もいらっしゃったので…)。

 私自身が改めて自分のことを考えた時に、 

 

 過去や現在に囚われずに、自分の気持ちに素直に、やりたいことをやっていきたい。

 

心からそれを望むようになって、行動することにしたのです。

 

 

3.ものつくりが好き!

 

 じゃあ自分の好きなこと、やりたいことってなによ?と、思ったときに、一番にきたものが

 「ものつくり」

だったのです。

 「環境が大事だ」とか先に述べていますが、むしろこの「ものつくりがしたい」っていう気持ちありきのことだったわけです。ただ、それを仕事にしていくには遅すぎじゃないか、とか、経済的なこととか、その他の様々な問題があって、今までずーっと心の奥底に抑え込んでいた「ものつくりをしたい!」って気持ちだったのですが、あることをきっかけに、ついに臨界点を超えて爆発してしまったのです。バーンって。このきっかけについても、またの機会に書いてみようと思います。

 

 

私が建築家を目指したのは、

「自分が本当にやりたいこと」を仕事にして生きていきたい

その気持ちからなのです。