理学療法士が建築家を目指してみた

「理学療法士」兼「介護支援専門員」の30代後半の医療介護福祉従事者が、「建築家」を目指し一念発起。住まいや環境などについて考えたことや、自分自身の考え方などを発信していくブログにしていこうと考えています。医療介護福祉関係の方、建築関係の方問わず、様々な意見を頂ければ幸いです。また、30代後半からの転職を考えている方にも何か参考になることがあればと思います。

自己紹介です。

※2022年4月12日更新

 

私のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

はじめまして。

國生 満(こくしょう みつる)

と、申します。

 

私のこと(2022年4月現在)について書かせていただこうと思います。

 

 

生誕

昭和58年(1983年)、鹿児島県鹿児島市にて生まれる。

生誕以後、今回の大阪転居に至るまで30数年鹿児島県内にて過ごす。

 

 

経歴

 平成14年 鹿児島県立鶴丸高等学校 卒業

      ~ 一年浪人生活 ~

 平成15年 鹿児島大学医学部保健学科理学療法学専攻 入学

 平成19年 理学療法士免許 取得

      鹿児島大学大学院保健学研究科博士前期課程 入学

      鹿児島市内の病院に勤務

 平成21年 大学院前期課程 修了

 

 平成24年 指宿市内の病院に勤務

 平成30年 介護支援専門員の資格を取得

      理学療法士 兼 介護支援専門員 として勤務

 平成31年 介護支援専門員 専従として勤務

 令和2年  大阪工業技術専門学校 建築II部(夜間) 入学

      大阪府内の病院で理学療法士として勤務しながら夜間通学の生活

      宅地建物取引士の資格を取得

  令和3年 CAD利用技術者試験2次元2級の資格を取得

      2級建築施工管理技術検定(学科のみ)に合格

      アーク溶接作業特別教育を修了

      日商簿記3級の資格を取得

      福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得

      CAD利用技術者試験2次元1級(建築)の資格を取得

      インテリアデザイナーの資格を取得

  令和4年 鹿児島県内のハウスメーカーに就職  ←今ここ

 

 家庭

 妻 と 子供3人(6歳、4歳、2歳)

  +犬(ミニチュアダックス

  +鳥(文鳥

  +猫 ←NEW!!

の 5人+3 の家族。

 令和2年4月より通学のため大阪へ2年間単身赴任の生活をしていましたが、令和4年3月に卒業及び就職にあたり鹿児島へ戻ってまいりました。

 

 

 理学療法士及び介護支援専門員として、医療介護福祉の業界で仕事をしてきた私ですが、現在までの経験を活かして建築という新たな分野で自分にできることはないか?ということを模索していこうと考えています。

 

 

 私が建築関係への転職を考えた理由などについては以下の記事をご参照ください。

ms-trss.hatenablog.com

 

社会人が再び学校に通うことについて〜リカレント教育を体験して〜

 2022年2月5日現在、世間はコロナウィルスのオミクロン株が猛威を奮っており、私の住んでいる大阪でも日々1万人以上の感染者が出ている状態です。早く終息することを願いますが、果たしていつになるのか、終息することがあるのか…そんなことを思いながら病院勤務を続ける毎日を過ごしています。

 

 さて、このコロナ禍の続く2年間ですが、私自身としては理学療法士から建築士への転職のために専門学校の夜間部に通っていました。昼は病院で働きながら、夜は学校の授業を受ける、そういう生活です。2022年の1月末で学校の全課程が修了し、あとは成績発表と卒業式を待つのみとなりました。

 この2年間、コロナ禍の影響もありオンライン授業の導入など入学前に想定していた生活とはだいぶ違ったものとなったのですが、自分なりに成果のあった2年間であったと感じています。

 そこで今回は、今回のリカレント教育を体験した後の感想というか思うことを書いてみようと思います。

 ↓入学前に書いたリカレントについての思いはこちら。

ms-trss.hatenablog.com

 

 社会人が再び学校に通う、ということはいわゆる「生涯学習」の一つであり、より高度な知識や技術を身につけたり、教養を深めるために行われています。通信教育や自己学習なども生涯学習の手段としてありますが、一度社会へ出た人が改めて大学や専門学校など教育機関へ通学して学ぶということは、一般的にハードルが高いことのように認識されていると感じます。

 実際、フルタイムで仕事をしながらさらにそれ以外の時間で学校で学ぶということは、普通に考えて身体的にも精神的にも大変なことではあります。当然、入学金や授業料、参考書などの購入費等々も決して安いものではないため、「ちょっとやってみようかな」くらいの気持ちで始めることができないこともハードルを高くしている要因であるとは思います。

 それだけの苦労と支出をすることによってその見返りが確約されているものであれば、自己投資として努力するきっかけも生まれるのかもしれませんが、実際問題としてそれだけの投資を行なっても学位取得や資格取得などによって給料が何倍にも跳ね上がるようなことはほぼないため、よっぽど「意識が高い人」や「目的のある人」でないとリカレント教育に手を出すことはないような雰囲気があるのかもしれません。

 

 そのような現実がある中で、実際にリカレント教育を受けた一人の人間としての率直な感想を述べさせてもらうなら、

 「やりたいと思うなら迷わずやってみた方がいい」

ということです。自己啓発関係の方々からよく聞かれそうなワードではありますが、意識が高いとかそういうことではなく、本当に心から感じることです。こういう話になると「それが簡単にできたら迷いもしないし苦労もしねーよ!」って思われる方が多いかもしれませんが。

 ただ、少しでもリカレント教育や転職などに興味を持ち、今手元にあるデバイスでそれらについて調べているのであれば、きっと今の仕事や今の生き方について何処か気になっているところがあるのではないかと思います。今の仕事や生活に不満があるとか納得していないとかそういうことではなく、何か違うことをやってみたい、より高度な知識や技術を習得したい、そういった気持ちがあってのことかもしれません。とにかく、やってみたいことがあるのであれば、やってみる方向にアクションを起こしていくことが大事なのではないかと思います。

 アクションを起こすことで、次第にやるべきことや必要なことなどが明確になってきます。そこで大体感じることは、案外いけそうな気がする、ということです。リカレント教育に対して高いハードルを備え付けていたのは自分自身の心であり、進み始めてみたらどうにかなることがほとんどのように思います。

 

 私のような全くの他業種への転職になると、次に言われることが転職後の給与や生活のことです。学校の先生からも「給料のこととか考えたら理学療法士の仕事を続けた方が…」と言われていましたが、現在に至るまでに今の仕事で築き上げてきたものがある人ほど、新しい分野への挑戦に伴って、給料や社会的地位が落ちることを指摘されることが多いかと思います。

 以前も他の記事で書きましたが、日本においては長く一つのことに取り組まれることが高く評価される傾向があります。現在はだいぶ変わってきている企業も増えているようですが終身雇用制度を引きずった長期雇用の慣習は今でもなお「長い間一つのことに取り組む」ことをある意味で美化する傾向が社会として持ち続けているように感じます。先述の通りリカレント教育を受けることで所得が何倍にもならないことも、それを端的に示しているのではないでしょうか。

 もちろん一つの分野で努力を重ねることも重要であり、生涯をかけてそのような努力を重ねるということも大変素晴らしいことであると思います。ただ、それだけが全てではない、ということなんです。そのように一つのことを生涯続けて大きな結果を残す人もまた一握りの存在な訳で。

 働く人たちがもっと積極的に新しいことを学び多くのことに挑戦することが選択肢として「当たり前」になれば、違った社会になりそうな気がします。

 私は「医療介護福祉」と「建築」の組み合わせですが、その人の人生と経験の数だけ業種の組み合わせがあり、それらの組み合わせから革新的なものが新たに生まれる可能性は無限大だと思うのです。

 

 少し話が飛躍してしまいましたが、社会人が再び学校に通うことは、何も特別なことではないと思っています。厚生労働省による職業訓練給付金制度など経済的支援もあり、今後リカレント教育はもっとスタンダードになっていくものだと思っています。

 働く人たちが毎日同じように職場へ向かい、同じように仕事をして、同じように帰宅し、束の間の休日を過ごし、また同じことを繰り返す1週間が始まる。そのような働き方を続けるよりも、新しい事を学び、あるいは今の仕事と自分の新たに興味を持ったことを掛け合わせてより生産性を高めていくーそんな自己投資をする生き方にシフトする方が良いかと。

 

 ちなみに現在のコロナ禍により、多くの場合オンライン授業が採用されていると思います。

 これについては「同じ授業料を払っているのに対面の授業を行わないのは〜」という意見が出たりとネガティブな意見もよく聞かれますが、私自身は、対面授業がないのであればその通学にかかる浮いた時間を使って資格の勉強や自己学習をするいい機会になるのではないかと考えます。

 大学や専門学校に通うのは基本的に20歳前後以上の「いい大人」です。学校から授業をしてもらえなければ勉強できない、学校に行かなければ授業料に見合った教育を受けられない…義務教育ではない教育機関に通い、そんな意見をするのはどうなんだろう、と思ってしまいます。デジタルの発達した現代においては学び方の手段も多くあるし、教育機関の活用方法も考えればいくらでもあります。学校側の対応があまりにもひどい場合は別ですが。

 脱線しましたが、オンライン授業が採用されている、ということはある意味でリカレント教育がもっと身近で手軽に受けられる機会になっているのではないかと考えます。毎日学校への通学をしなくて良い、というだけでも社会人学生にとってはかなり身体的ストレス軽減になっていることは間違いないので。今回のオンライン授業導入によって、今までの教育方法を見直し、オンライン授業の常時導入を検討している学校もあるそうです。

 そのような意味でも、コロナ禍である今この時がリカレント教育に手を出してみるいい機会なのかもしれません。

 

 社会に一度出てからの学校への通学は確かに大変なこともありますが、それ以上のものを手に入れることができる機会になります。

 迷われているのであれば、是非、躊躇いを捨ててその一歩を踏み出してみてください。

この1年半に取った資格について

 今日2021年10月10日は、8月末に受験したインテリアデザイナー資格試験の合格発表でした。試験結果は無事に合格!また一つ、保有ライセンスが増えました。

 ちなみにこのインテリアデザイナーの資格試験、日本デザインプランナー協会様が実施しているものなのですが、合格すると資格取得証明が獲得できるとのことで…本ブログのサイドバーに早速貼らせていただきました。

 インテリアデザイナー資格試験の受験に関する詳細については、また後日記事にしようと思っています。ブログなかなか更新できていないですが(汗)

 

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資格取得証明がつきました!

 

 さて、タイトルの通り建築を学ぶために大阪に出てきて約1年半になりますが、この1年半で私が取得できた資格についてまとめてみようと思います。

 別にいわゆる『資格マニア』というわけではないのですが、40歳を前にして新たな分野でやっていこう、と考えた時に、やはりその熱量を目に見える形で示すことができることも重要なのではないかと感じるのです。40歳を前にして、という年齢のことを抜きにしても、自分がどれだけ新しいことに対して積極的に学んでいるのか、その結果どれだけの知識を持つに至っているのか、ということを目に見える形で「証明」することって「資格」という形以外では案外難しい気がします。

 転職をするにあたって、これから新たに出会う人たちは当然初めましての方々です。初対面の人が、第一印象として外見を判断材料とするのと同様に、「肩書き」も一つの判断材料として見られるということは往々としてあるものだと感じています。

 当然資格が全てではないですが、資格取得によって得られるものは非常に多く、単に資格取得のために学んだ知識だけではなく、資格保有者という社会的信頼や、学ぶことに対する姿勢など、第三者の評価もついてくるものであると思うので、そのような意味合いでもやはり『資格取得』というものは重要になってくるのではないかと考えています。

 

 来年度のために就職活動を現在行っているのですが、やはり履歴書の資格欄はよく見られているように感じます。書類選考を通過して面接を受けた際に、やはり取得した資格について問われることは多いです。

 学校の進路指導の先生にも「資格で武装することは大事です」と言われたのですが、資格というのは確かに転職における就職活動という「戦場」において重要な「武器」になります。ただ、どんな優秀な武器であってもその使い方が分からなくては使い物にならないように、それぞれの資格について取得した目的、つまり自分の今後の将来的なビジョンに対してどのような意味合いを持って勉強したのか、ということを持っておくことも非常に重要なポイントになるのではないでしょうか。

 

 私がこの一年半で取得(試験合格)した資格を以下に列挙しようと思います。詳細の記事があるものはリンクからどうぞ。

 

⭐︎宅地建物取引士

ms-trss.hatenablog.com

 

⭐︎2級建築施工管理技術検定(学科のみ)

ms-trss.hatenablog.com

 

⭐︎福祉住環境コーディネーター2級

ms-trss.hatenablog.com

 

⭐︎2次元CAD利用技術者試験2級・1級(建築)

ms-trss.hatenablog.com

 

⭐︎インテリアデザイナー

 

⭐︎アーク溶接特別教育講習

 

⭐︎日本商工会議所簿記検定試験(日商簿記)3級

ms-trss.hatenablog.com

 

 以上、7種、8つの資格を取得、試験合格しました。資格勉強にあたっては全て独学で行ったため、テキスト代と受験料(資格によっては登録料なども発生しますが)で済ませることができたので多くの資格にチャレンジできて良かったと思います。

 やはりコロナ禍のために夜間の学校がオンライン授業メインとなり、本来通学に要する時間などが有効に使えたことなど、環境的な要因も大きいですね。

 

 コロナ禍の影響もあり、資格試験においてもIBT、CBT方式の導入が進むなど、資格取得ということ自体が今まで以上に身近になってきているように感じます。自分自身の強みをどのように活かしていくのか。自分という資本にどの資格という付加価値をつけて社会の中で生き延びていくのか。

 45歳定年制や、FIRE(Financial Independence, Retaire Early)などの言葉が世間で見られるようになってきており、従来の終身雇用制度が見直されてきているように思われます。以前も少し書いたと思いますが、日本では文化的な側面から、長年一つのことに打ち込み功績を残した者が讃えられるというところはあると思います。確かにそれは非常に素晴らしいことであるのは間違い無いですし、そのような人々の働きによって現在に至るまで日本の文化が守られ、発展してきたことは皆が知ることであります。ただ、これからの時代においてはそれだけが重要なことではなく、複数の専門性、複数の経験を持つ者が切り開いてく社会の多様性も注目され、大きく社会に影響を与えていることは多くの人が感じているのではないでしょうか。

 資格ということに着目して言えば、これからダブルライセンス、トリプルライセンスというものが今以上に当たり前になってくるかもしれませんし、そのための社会におけるリカレントの位置付けも大きく変化してくるのではないかと考えています。

 

 今回は「資格取得」という点から考えてみましたが、生涯学習、学び続ける、ということは人生において非常に重要なことであると思いますし、好きな時に好きなことを学ぶことができる社会に生きているということがとても幸せなことであると感じます。

 「資格を取得する」という達成感が次の学びに繋がっていくと思いますし、私自身が介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格を取得したことをきっかけに大きく人生の転換期を迎えたように、「資格を取得する」ということ自体が自分の人生を大きく変えるきっかけになることもあります。

 

 一度きりの人生。もっと自由に楽しく生きていくために、自分の好きなことからでも『学んで』みませんか?

資格を取る⑤〜CAD利用技術者試験2次元〜

 建築図面は現在手描きではなくほぼ全てパソコンを利用して作成されているそうです。

 その図面を描くためのソフトをCAD(Computer Aided Design/Drawing)と言いますが、そのCADに関する資格もまた色々とあります。

 

 その中で私が今回資格取得のために目指したのが『CAD利用技術者試験2次元』です。

 2021年に入り、この資格を2級、1級と受験したのでそのことについて書いてみようと思います。

 

 この『CAD利用技術者試験』はまず3次元と2次元に分別されます。当然3次元の方が表現としても高度となり難しくなるのですが、私自身今まで建築と全く異なる仕事をしてきたためにパソコンで図面を引くことの基礎を身に付けるための第一歩として始めてみたいという想いから、とりあえず2次元を受けることとしました。

 受験にあたっては「独学」で臨むこととしたので、今後独学受験をされる方の何か参考になればと思います。

 

 『CAD利用技術者試験2次元』には基礎・2級・1級があり、1級はさらにトレース・建築・機械の3種に分かれています。

 基礎についてはインターネットを使用して自宅で受験可能(IBT方式)であり、その内容もパソコンの基礎知識を含め本当に基礎的な内容となっているようです。

 2級はCBT方式(Computer Based Test)であり、各地域の試験場において申し込みの下、試験会場のスケジュールにより随時受験可能となっており、内容については基礎の内容に加えてCADシステムの運用やデータ管理などに関する内容も含まれています。

 基礎及び2級試験については、受付予約のもとで随時受験可能であるため比較的受験しやすくなっているように思います。

 

 私はとりあえずまず『2次元2級』から受験することとしました。

 受験勉強に際し購入したテキストは以下の2つ↓

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2級の公式ガイドブック

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翔泳社さんのテキスト&問題集

 なぜこの2冊を選んだのか。それは、そうしている人が多いから、というのが正直なところでした。

 問題自体はこの公式ガイドブックに準拠して出題されるため、基本的にはこの公式ガイドブックを中心として勉強をすることになるのですが、いわゆる「参考書」であるため、どのようなことが問題として問われるか、についてが分かりにくく、この1冊だけでは丸暗記しなければならないのではないか?という疑問を生じながら勉強しなければならない感じはあります。最後に過去問題も付属してはいるので、出題方法はイメージできるのですが…。

 そこで問題集として翔泳社さんのテキスト&問題集を追加購入して勉強することとしました。CAD利用技術者試験対策のネット記事を色々と見てみましたが、いずれにおいてもこの2冊を推奨されている方が多いように思います。どちらか1冊だけで臨みたい、という場合には、公式ガイドブックよりは翔泳社さんのテキスト&問題集の方で勉強される方をお勧めします。

 

 勉強方法としては、まず公式ガイドブックを1周通し読みします。パソコンやインターネットなどに関する基本的なことから専門的なことなど広く浅く出てきますが、とりあえずどのような内容かを確認。次にテキスト&問題集を各章ごとに章末問題で知識をつけながら、時折公式ガイドブックで再確認しつつ問題慣れしていきます。この作業を他の資格試験同様3回通して行い、知識の定着をしていきます。

 2級の試験に関してはCADを使用した実技試験がなく知識を問う試験のみであるため、このような試験対策のみで十分合格可能であると思います。

 

 2級試験に合格したら続いて1級を受験しました。

 1級の試験は基礎及び2級試験とは異なり、年に2回、試験会場での試験となり、CADソフトを使用した実技試験を伴う受験となります。

 先述の通り、1級試験には3種がありますが、私が選んだのは「建築」の試験です。

 

 試験勉強にあたって購入したテキストはこれ↓

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1級の公式ガイドブック

 1級試験にあたっては、公式ガイドブックのみ購入しました。そもそも公式ガイドブック以外に参考書があるのか?(あるのだと思いますが)。

 1級試験は実技試験があり、筆記試験と実技試験の割合は筆記25%、実技75%と、実技試験がどれだけできるかが合格の鍵となります。

 

 そのため試験勉強として、まず筆記試験対策は、テキストに一通り目を通して付属の過去問を解く、を3回通すことをしました。テキストのページ数は多いですが、重要な部分はある程度限定されていますし、過去問を見ながら要点を絞って読み込んでいけばそこまで分量も多くないため、多くの時間を筆記試験対策に費やす必要はないかと思います。

 

 問題は実技試験をどう乗り切るか、にかかっていると思います。

 推奨されているCADソフトはオートデスク社の『AutoCAD』ですが、私が使用したのはネットで無料配布されている『JW_cad for Windows』です。

 

 80分という短い時間の中で筆記問題と実技問題を回答していかなければならないため、いかに早く正確に図面を仕上げていくかが勝負の分かれ目になると思います。この80分という時間設定、本当に短い。

 与えられた数枚の図面から必要な情報を見つけ出し、要求された図面を描いていくために、本試験対策とした自分なりの「作図順序」を確定しておく必要があります。

 

 実技試験受験のために試験日の前に公式ホームページから解答枠のダウンロードが必要なのですが、この解答枠を見ることで木造なのかRC造なのかが分かります。さらには解答枠にすでに表示されている建具や設備機器などの供給部品から、大まかな内容も想像できると思います。(キッチン設備があれば台所、玄関収納があれば玄関をそれぞれ含む断面の作図があるだろうなー、といった感じ)

 あとは、木造あるいはRC造の過去問をダウンロードし、筆記試験の大まかな時間を除いた約60分でできるだけ多くの線を引く練習を繰り返すのみです。私も試験前の2週間は毎日1時間1問、できるときは2時間2問、ひたすら過去問を使って図面を描く練習をしました。

 描く内容は異なれど、出題内容はほぼ一緒(棚の作図、部屋の展開図、建物の断面図の3問)なので、時間配分とそれぞれの問題に対する描き順、描き方を定着していけば確実に描く速度は早くなっていきます。こればかりは、本当に数をこなしていくしかないと思います。

 

 そして試験本番。緊張で手が震える中、あっという間に80分は過ぎていきました。

 6月中旬に受験して、結果発表は8月の中旬にあり、無事合格。

 2021年前期の1級建築は合格率15%ととても低く、合格者は全国で6名。うち男性は私一人という結果でした。

 今回の試験は過去問と比較しても難易度が高かったと思います。特に実技試験ではインナーガレージとスキップフロアを含み、床レベルの異なる部屋を作図しなければならなかったため途中で高さ関係が混乱してしまいやすかったのではないでしょうか。(少なくとも先述の通り供給部品からインナーガレージについては予測できていたが、スキップフロアを含む断面になることは全く予測できていなかった)

 

 例年になく難しい試験ではありましたが、普段CADとは無縁の仕事をしており、全くの独学で臨んだ私でも勉強方法を工夫することで合格することができました。

 興味のある方、受験を考えている方の参考になればと思います。

資格を取る④〜福祉住環境コーディネーター2級〜

 7月に『福祉住環境コーディネーター2級』を受験、無事に合格して取得できましたのでその話について少し触れてみようと思います。

 

 そもそもこの『福祉住環境コーディネーター』という資格がどのような資格かと申しますと、その概要としては、障害者や高齢者の身体機能、身体状況やその生活状況を考慮し、より安全かつ快適な日常生活を送ることができるように、住宅改修や福祉用具の導入を検討提案することを目的とするものになります。

 主に建築関係の仕事をされている方や、福祉用具業者の方をはじめ、私のような理学療法士作業療法士など医療関係者でも取得されている方がいるようです。

 

 私自身、この資格については大学在学時代(20年くらい前)に3級を取得しておりました。当時からやはり住環境や建築については興味があったのだと思います。それから理学療法士となり15年。医療の分野と福祉の分野で仕事をする中でこの資格を持っている方々と多く接する機会がありました。

 この資格は、介護、医療、福祉、建築といった分野の知識が必要となるのですが、まさに私は理学療法士、介護支援専門員、そして今後建築士としてその全ての分野において専門家として経歴を持つ者となるため、この資格は必須であろうと思い(学校の進路指導の先生の勧めもありましたが)取得することとしました。

 

 試験勉強にあたってまずは参考書の選定を行ったわけですが、私の場合、上記の通り医療介護福祉の分野はもちろん、建築の分野に関しても基礎的な知識を有しているというアドバンテージがあるため、分野別の過去問をこなしていく問題集で各分野ごとに確認を行なっていくスタイルで臨むこととしました。

 この資格は参考書も多く出版されており選定の際には少し悩みましたが、最終的に選んだのはこのテキストです↓

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安定のユーキャンさん。画像暗くてすみません。

 ユーキャンさんの「福祉住環境コーディネーター2級 重要過去問&予想模試」。この問題集は分野別に過去問と解説が並んでおり、最後に前年度の過去問と予想模試1回分が掲載されています。

 私の勉強法としては、この分野別過去問をまずは3回通すことが基本となります。他の資格試験についても同様ですが、過去問問題集が出ている資格の場合その問題集を1冊で良いので3回通るのはかなり有効な気がします。あれこれたくさん手を出さず、一つに絞ってとにかく3回。これだけでも合格はかなり近づくように思います。

 1回目は問題の傾向を知り、どのような出題がされているのか、自分の苦手分野はどこか、ということを確認しました。2回目は苦手分野の再確認と、それ以外の分野の正答率を上げる作業。そして3回目は解答速度と精度を上げていく、という感じで進めていきます。3回目で一つポイントとしていることは、苦手分野でどうしても正答率を上げにくい部分については思い切って「捨てる」覚悟が必要ということです。その1、2問に費やす努力を、解ける問題をより確実に解けるよう方に使った方が合格率は確実に上がると思います。

 

 かくして臨んだ試験なのですが、今年度より当資格の試験方法は大きく変更となりました。

 従前の年に2回のペーパー試験から、年に2回、一定期間の間に在宅での受験が可能となるIBT方式(Internet Based Test)が導入されることとなったのです。従前のペーパー試験は試験時間120分、4肢1択の問題でしたが、IBT方式となりどのような出題形式になるのか分からないままの受験となり少し不安はありました。

 

 そして本番。自宅でパソコンをセットして試験官の連絡を待っていると、画面上に試験官登場。身分証明のためマイナンバーカードを提示し、指示に従って部屋を一回りパソコンのカメラで写し、確認終了次第試験開始という運びで進んでいきました。試験中はマイク及びカメラは常にオンの状態で受験中の状態を記録されているようでした。不正の有無を確認するためであると思います。

 試験時間は90分。出題形式は⚪︎×の2択問題が100問出題される方法でした。メモは不可ということであり、4肢1択であればやりにくいな、と思っていましたが2択だけだったのでサクサク回答できました。

 

 試験時間90分に対し、全問回答、見直しまで含めて約45分程度で終了。試験終了ボタンを押すと制限時間前に終了できるため、早々と終了しました。

 試験結果は即開示され、合否が発表されます。ただし、受験中の不正がないかの確認があると思いますので、正式な合格通知は10日ほど後になります。

 

 本試験は100点満点中93点で合格することができました。

 受験した感想ですが、基本的に過去問題の選択肢の流用も多く、しっかりと過去問題を練習しておくことで比較的合格しやすい内容だったのではないかと思います。ただし、IBT方式に移行したばかりであったため、今後試験問題など改訂されていく可能性もあります。本資格取得を目指される方は、早めの受験が良いかもしれませんね。

資格を取る③〜日商簿記3級〜

 先日、日商簿記3級の資格を取ったので、そのことについて書いてみようと思います。

 

 まず日商簿記を取ろうと思ったきっかけですが、とあるYouTubeのチャンネルを視聴を通してお金の管理の重要性について知る機会があったことにあります。

 昨年、宅地建物取引士の資格を取得して不動産の取引に関する知識を得ることはできましたが、不動産がやり取りされる際には当然お金も動きます。経理に関する知識が不足していると、土地や建物のやり取りを「上手く」行うことができない可能性があります。やはり、お金は大事なものなのです。

 ↓宅地建物取引士の資格を取った話

ms-trss.hatenablog.com

 そのため経理・会計の知識を持つことは将来、設計事務所を作って独立するなど今後自分が目指していくところには必要であると感じ、取れるときに取っておこう、ということで受験することを決めたのです。

 あと、40歳を目前に控え、自分自身の資産管理もしっかりと行っていきたいと思ったことも簿記を受けようと思った一因ではあります。

 

 さて、去る2021年3月末に『日商簿記3級を取る!』と決めて、早速ネットでポチッと購入したのがこの2冊のテキスト。

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「みんなが欲しかった」シリーズのテキスト

「みんなが欲しかった」シリーズの教科書と問題集(各¥1,100税込)です。今回の資格も変わらず独学での取得を目指すため、Googleでオススメのテキストを探して、一番に出てきたこれにしてみました。

 

 2021年3月25日に到着。そこから勉強開始しました。

 普通科の高校を出て、医療系の学部を卒業した私にとって、経理・会計の世界は全く未知の世界であり、テキストを開いてまず目にした「仕訳」という単語から新鮮でした。全く知らない分野の勉強をするのも面白いです。

 

 私自身の勉強法ですが、まず「教科書」を1回、理解しながら通りました。各チャプターごとの章末問題的な問題で確認しながら、とりあえず一回通る。まずは敵を知ることからです。

 一回通ったら、今度は「問題集」の方を解いていきます。理解して解けるところ、曖昧に理解していて不十分なところ、全くできないところに分けて、曖昧に理解しているところは教科書で確認、全く分からないところは再度教科書の読み込みを行い、必要に応じてネットで調べて理解する。そうやって問題集も一回通ります。

 教科書と問題集を各一回通ったら、教科書の2周目に入ります。2周目は1周目ほど時間もかからずに進むため、特に弱点と感じるところを重点的に見直しました。

 教科書の2周目が終わった段階で、問題集に付属している模擬試験(3回分)に取り組みます。時間を計って、解く。この時点で80点前後取れるようになっていました(合格点は70点以上)。

 模擬試験が終わったら、問題集の2周目に入り、第1問、第2問、第3問それぞれの問題ごとに詰めていきます。

 

 以上のようにして、今回はテキストを各2周通った時点で試験に臨むことにしました。

 受験日は2021年4月17日。おおよそ3週間の勉強での受験となりましたが、無事に合格することができました。

 

 一般的にネットなどの情報では日商簿記3級の試験勉強時間は「100時間程度」と言われていますが、単純に「資格を取る」ことを主として考えるのであれば、そこまでの時間は必要ないかもしれません。

 しかしながら、自分のために必要なスキルとしてしっかりと身につけるのであればやはり100時間程勉強した方が良いかと思います。実際私自身も資格取得後、引き続き簿記に関する勉強を合間合間にしていますが、経理・会計の知識があると企業の見方がまた一つ面白くなるように感じます。

 

 昨年より、日商簿記の3級と2級はネット試験が可能になり、従前の年3回の試験からかなり受験しやすくなりました。

 私自身もこの恩恵に預かりネット試験で受験したのですが、実際やってみてペーパーで行った模擬試験との比較になりますが、「ちょっとやりにくい」ということが率直な意見です。

 紙の上であれば書いて確認することがやりやすいのですが、ネット試験だと紙にメモして画面を見ての繰り返しで、入力ミスしそうになったりと余計な心配もしなければならなかったのでちょっと大変でした。

 実務ではパソコンで行うでしょうから、ネット試験の形式の方がより実務に近いのかもしれませんが。ネット試験を考えている方は、ネット上にアップされてる模擬試験で練習しておいた方がいいと思います(やっておけばよかったと本当に感じた)。

 

 かくして日商簿記3級を取得したわけですが、受験してみて本当によかったと思っています。資産・負債・資本とは何か?に始まり、決算ではどのような処理が行われるのかや、損益計算書貸借対照表の見方など、お金の管理に関する知識が少しでも身につけられたことは、今後の人生にとって必ずプラスになります。

 「日本人の金融リテラシーは低い」と言われています。日本では「お金は関係ない!」みたいな話が「綺麗事」と言うように、綺麗、汚いの物差しで語られることが多いように感じられますが、お金に関する知識を得て、お金に強くなること、お金を稼げるようになることは決して「汚いこと」ではありません。

 自分がどのように生きていくのか、その希望を実現していく時には必ずと言っていいほど『お金』に関わる問題が出てきます。自己実現をしていくために必要なものとして『お金』があるのであれば、それを学び、増やす努力をすることは自然なことであるし、大切なことであると思います。

 

 自分の「お金」に関する価値観を書き換えるためにも、日商簿記の資格、皆さんも取得してみませんか?

2年目を迎えて

 大阪に転居して1年が経ち、現在の生活も2年目に入りました。

 昨年から続くコロナ禍はまだまだ先が見えず、収束の「し」の字も出てこないような状態であり、まさにここ大阪が昨日4月10日には新規感染者918人と、1日1,000人以上がいよいよ目前に迫ってきています。

 

 そんな中での昨年1年の自分自身を振り返り、今年度をいかにして過ごしていくか、ということについて考えましたので書いてみようと思います。

 

 昨年度は慣れない環境での仕事と学校という生活が、先にも述べた通りコロナ禍の混乱の中でスタートしました。

 学校の授業開始時期が遅れ、通学ではなくオンラインで在宅での授業になること、という状況がありましたが、その件については以前の記事にも書いた通り、時間を有効活用するために『資格取得』という道を開いてくれるという結果を生みました。平常通りの授業開始となっていたら、宅建士はじめ資格取得のための勉強に費やす時間が取れなかったかもしれません。時間が取れたとしても、心と身体の余裕が持てなかったかもしれない。そういうふうに思います。

  ↓資格の勉強をしようと決めたことが書いてある記事はこちら。

ms-trss.hatenablog.com

 元々出不精な性格もあるため、コロナ禍における外出自粛の流れがなくとも休日は自宅に篭っていたかもしれませんが、大阪に来てからこの1年で「観光」的な目的で外出したのは1回だけ。歴史の教科書で見て、どうしても前から一度行ってみたかった「仁徳天皇陵」に行ったことだけです。出不精ではありますが、せっかく大阪にいるので関西圏内の有名な建築物を色々と見て回りたいとも思っているのです。でも現在の仕事の関係もあって不要不急の外出は控えなければならないことも事実。今夏くらいから少し外出機会も増やしていきたいなぁ、と、感じるところです。

 

 この一年一番きつかったことと言えば、何より家族と離れて過ごすことです。子供たちの成長を近くで見てあげられない、抱っこしたり、手を繋いで歩いたり。テレビ電話で顔を見ながら話をできる時代にはなりましたが、やはり満たされないものがあります。

 家族との物理的な接触、ふれあいは、そばにいる時には当たり前のことでありましたが、その当たり前がどれだけ心と身体に重要なことか。離れて過ごしてみて本当に強く感じます。

 人間の幸福を感じるホルモンが3つ挙げられますが、セロトニンオキシトシンドーパミンのうち、大切な人との触れ合いにより分泌されると言われるオキシトシンによる効果を明らかに享受できていない状態です。

 

 人生を転換する為には、何かしら犠牲を払わなければならないこともあります。何を犠牲とするかは人それぞれであるとは思いますが、私の場合は、『家族と過ごす時間』を犠牲にしていると言えます。

 この一年、何度も『家族と過ごす時間』を犠牲にしていることについて、考えさせられたことがありました。

 本当にこれで良かったのか?

 家族との時間を犠牲にしてまでやるべきことだったのか?

 これが本当に家族の幸せになっているのか?

 一度そのように考え出すと、大体良い方向には考えにくい為、気持ち的に落ち込んでしまうこともありました。

 

 何かを犠牲にする時、それを「犠牲」と強く感じてしまうと、きっと、その犠牲に見合った見返りを求めてしまうのかもしれません。

 これだけの犠牲を払っているのだから、良い結果が出て当然だ!

 これだけの犠牲を払っているのに、それに見合う結果が出なかったらどうしよう。

 これだけの犠牲を払っているのだから、結果を出すためにもっと頑張らないと。

 このように考えてしまうと、「犠牲」に囚われてしまった状態になってしまいます。この囚われた状態というのは、書いて字のごとく、「人」が囲いの中に閉じ込められてしまっているため、自由に動くことができなくなった状態のことを指します。精神的な自由さを失うことは、行動を消極的にしてしまい、数あるチャンスを逃してしまうことになりかねません。そのことがさらに悪い結果を招いてしまうことは目に見えています。

 

 確かに「犠牲」を払って進んできた道ではありますが、決してその犠牲に囚われることなく。

 辛いものは辛い。寂しいものは寂しい。

 犠牲に「囚われる」のではなく、犠牲を「受け入れる」ことで、もっと積極的に今自分にできることを考えて行動に移していくことができるのかな、と感じています。包含関係で言うと、犠牲に含まれるのではなく、犠牲を包み込むイメージで。

 

 これから転職や人生の転換をしようと考えている方もたくさんいらっしゃると思いますが、おそらく現状が変わることで払わなければならない犠牲についての不安のためになかなか前に進めないことも多いかと考えられます。

 何かしらの犠牲は払わないといけないのは間違いありません。それが家族との時間なのか、お金なのか、自分自身の自由な時間なのか、人間関係なのか、社会的地位なのか。人それぞれの犠牲を払った上でやっていかなくてはならないとは思います。

 しかし、犠牲を払うリスクを中心に考えていては、犠牲に包まれた中で行動していては、選択肢を狭め、たくさんあるチャンスを逃してしまうことになります。考え方一つで変えられるものなのであれば、変えてしまってもいいのでは無いでしょうか。自分の目の前に広がっている世界は、自分の心一つでどうにでも変えられます。全て、自分の心が決めることです。

 

 なんか宗教のようになってきましたが(汗)、実際に人生の転換期を迎えてみて、このような生活を過ごしてみて、本当にそう感じています。

 

 そうなると、今年度をいかに過ごしていくか、と言うことについては、昨年度以上に積極的にできることをやっていく、と言うことに尽きるのかな、と思います。

 昨年度から引き続き、資格取得に邁進し、建築の勉強、就職活動、建築士試験勉強と、時間を有効に使いながら「貪欲に」努力して行こうと思います。

資格を取る②〜2級建築施工管理技術検定(学科のみ)〜

 資格についての話、第2回目は『2級建築施工管理技術検定』について書いてみようと思います。

 ↓資格について第1回『宅地建物取引士』はこちら

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 建築施工管理技士とは、簡単に言うと建設工事の円滑な施工とこう時間製品の質的水準の確保を図るための管理を行う者の資格であり、2級と1級がある国家資格になります。

 試験には「学科」と「実地」の二つがあり、その二つを合格して晴れて建築施工管理技士となれるわけですが、「実地」試験の受験資格として実務経験が必要であるため、私自身には受験資格がなく、「学科のみ」の試験となりました。(令和3年度より資格制度の変更があり、従前の「学科」「実地」が「第一次検定」「第二次検定」に変更となって、「第一次検定」合格者に「技士補」の資格が与えられることになりました。)

 

 私がこの資格に挑戦しようと考えた理由は、以前にも書いた覚えがありますが、まず医療業界という全く畑違いな分野から建築業界への転身を図るにあたって、純粋に知識を増やしたいという想いから、とりあえず受けてみようと思ったことがキッカケです。

 コロナ禍の影響により本来想定していた学校生活が始まらず、時間的な余裕が生まれたためにその時間を有効利用したかったという点もあります。

 ただ、勉強をするにしても、何かしら形に残る方がモチベーションを高めることにもなりますし、やはり「資格」と言うものの重要性も感じたことから受験に臨んだわけです。

 

 先日、2021年1月22日に合格発表があったのですが、結果は見事合格。ほっと一安心したところです。

 試験は11月に行われたのですが、私自身がこの資格の勉強を始めたのは4月からであり、だいぶ時間的な余裕を持って取り組むことができました。ただし、途中より宅地建物取引士の受験勉強と並行しての勉強であり(むしろ宅建士の方が難易度が高く勉強時間をそちらにほとんど取られていた)、さらに学校の勉強もあったので、実質資格勉強にかけられた時間は2〜3ヶ月程度であったように感じます。

 

 その期間の勉強の方法ですが、私が使用したテキストはこれ。

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横向きですみません

 日建学院さんの「2級建築施工管理技士 学科問題解説集」です。

 ほとんどと言うか、このテキストを5回通っただけです。なぜ5回なのかというと、各問題のページの右上にCHECK欄があり(正誤を○×するところ)、その欄が5個あったので「あー、5回は通らないといけないのね」と思ったからです。

 実際のところ、1回目が一番時間がかかりました。「換気」とか「伝熱・結露」といった小項目ごとに問題を解き、知らない語句の意味を調べたり、覚えるべき数字を書き出したり。

 2週目以降は 確認 → 覚えていないところの復習 の繰り返しになり、徐々にスピードが上がってくるので、3周目くらいになると1日に進む量がかなり多くなってきます。

 

 考える系の試験ではなく暗記系の試験であるため、とにかく過去問をこなす量によるのかなー、というのが率直な印象でした。

 宅建士の試験終了から3週後の試験だったのですが、その3週間では実戦形式の勉強もしておかなければと思い(宅建士の試験前と同じ)もう1冊問題集を買いました。

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Amazonさんより

 総合資格学院さんの「2級建築施工管理技士 学科・実地 問題解説」です。日建学院さんのテキストが分野別にまとめられているのに対して、こちらの問題集は年度別にまとめてあるので、時間を見ながら解答する、という方法でこちらも試験前に3回ほど通りました。

 実際の試験時間は50問中40問選択し解答するのを2時間半かけて行う試験なのですが、この問題集を行うときには50問全問を60分かからずに解答できるようになっていました。分野別のテキストで解いていた問題が各年度ごとに散らばっただけで、中身が同じなのでそりゃそうですよね。

 

 先にも述べましたが、この試験についてはとにかく過去問を繰り返し解いて覚える、というのが合格への早道であると思います。しかしながら令和3年度より制度の変更で試験内容も変更があるとのことですので、6月予定の前期試験(例年6月と11月に試験があるようです。令和2年はコロナの影響で11月のみ開催)の状況を見てから11月受験という方も多いかもしれませんね。ただ、出題者側も変更後第1回目という試験では難易度設定が難しいと思われるので、めちゃくちゃ簡単になるかもしれないし、むちゃくちゃ難しくなるかもしれないし…受験してみるのもいいかもしれません。

 

 私自身としては、変更が1年早ければ、「技士補」の有資格者になれたのになぁー、という思いです。まぁそれでも、一つ今年の目標としていた資格試験に合格できたということが良かったな、と思っています。